山口県出身の着物リメイク作家。
幼少の頃からものづくりに親しみ、高校時代には友人と家庭科クラブを立ち上げ、洋服を制作。
短大の家政学部被服専攻を経て、自身や子どもたちの服を手がける日々を過ごす。
2021年からは、母が遺してくれた着物をリメイクする作品を作り始めました。
タンスに眠っている着物や帯の美しい柄を生かし、バッグやポーチなどに生まれ変わらせています。
三十数年、ミシンの音とともに過ごす時間は私にとってかけがえのないものです。
2022年7月 Japan Expo Paris 2022 出展
2023年6月 Asia Folk 2023 民俗芸能・手工芸フェスティバル 出展
2023年10月 12th Discover The One Japnese Art 2023 in Paris 出展
2024年6月 Asia Folk 2024 民俗芸能・手工芸フェスティバル 出展予定
2024年7月 Exhibition of MINERVA 2024 (ロンドン)出展
および「MINERVA2024」作品集に掲載
幼い頃、
母からもらったハギレで父に帽子を作ってあげた記憶があります。
子どもの作ったモノですから立体的には出来ていません。
でも父はそれを笑いながら被ってくれました。
その時の嬉しさは今でも覚えています。
作ったモノで喜んでもらえる。
これが私の原点です。
私の生活にはいつもそばにミシンそして針仕事があります。
母から着物をもらうことになりました。
たくさんの着物を見たとき「生かしたい」
という気持ちがあふれてきました。
母はいつも私の背中を押してくれた、
そして今回も…
着物と出会わせてくれた母に「ありがとう」と言いたい。
日本の経済成長のけん引役として期待されるインバウンド需要。
日本文化に魅了されて来日する人も多く、その象徴のひとつが「着物」 ではないでしょうか。
京都を訪れる外国人の多くはレンタル着物を纏い、清水寺などの名所旧跡を散策しています。
この着物ブームは世界の旅好きの人々の間で広がっています。
「和」の歴史と伝統を感じさせる着物の美しいデザインと色使いは、世界的なファッションデザイナーにも影響を与えています。いまや「Kimono」は世界の共通語であり、日本の伝統文化を世界のどこにいても身近に感じられるアイテムです。
ちなみに、米国のニューヨーク・タイムズ紙が「2024年に行くべき52カ所」で、世界各地の旅行先の中で、山口市が3番目に選ばれました。
「西ノ京」と呼ばれ、コンパクトな都市として評価された山口市および山口県は、今後インバウンド需要が見込まれ、着物文化の似合う観光地として世界的なブームを巻き起こすかもしれません。
いま、古くなった着物をオシャレなバッグや小物などに再利用する「着物リメイク」が注目を集めています。着物リメイクは、着物をほどいたり、反物そのままを用いたりして、現代のファッション性の高い小物や洋服に変身させることです。
新しいアイテムに作り変えることで、着物の素敵な柄や生地を再び楽しむことができ、独自のアートなファッションを創造することでもあります。
1枚の着物が出来上がるまでに幾人もの職人の手仕事があります。絹糸を紡ぎ、染色、機織り、絵付け、お仕立て
そして着る方の思い。
すべて日本の伝統文化を受け継いだ方々です。
伝統文化が集結した着物がタンスに眠ったまま、あるいは処分されようとしています。
着物を着る機会も少なくなった現在、たくさんの思いを形を変えて使い続けることができたなら。
リメイクは思いを繋ぐお手伝いだと思っています。
着物は日本のアートです!
暮らしに使えるアートを使ってみませんか?
着物リメイクと国際社会が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)には関連性があります。以下は代表例です。
⚫持続可能な消費と生産(SDGs12)
着物リメイクは古い着物を再利用して新しいアイテムを作り出すプロセスです。これにより、新しい生産を抑えつつ、既存の資源を最大限に活用し、持続可能な消費と生産を促進することにつながります。
⚫地域コミュニティとのパートナーシップ(SDGs17)
着物リメイクは、地域の手工芸やデザインのコミュニティを強化し、地域の伝統や文化を保存・促進する役割を果たします。また、異なるステークホルダーとの協力や連携を通じて、持続可能な地域コミュニティを築く一助となります。
⚫ジェンダー平等(SDGs5)
着物の伝統的な文化的な背景を踏まえ、着物リメイクにおいては様々なジェンダーに対応したデザインやスタイルが生まれます。また伝統的な手芸やデザインのスキルを活かして、小物やアクセサリーを制作することができ、ジェンダー平等の促進に寄与します。
着物リメイクの作り手・ユーザーの輪が世界に広がれば、サスティナブルな社会の実現に大いに貢献できるはずです。
ほどく作業は手作業なので大変です。
...が、一針一針縫い目を見ると
お仕立ての丁寧な手仕事が見られ
感動します。
一枚ずつ手洗いします。
洗いながら、
この子は何に使おうかな...
どこを使ったらいいかな...
とそれぞれの着物のいい所を見つける
のも楽しい時間じかんです。
私は違う柄の着物や帯を数種類
縫い合わせて制作をします。
お互いの柄が引き立つように色あわせを
していきます。
ほとんど直感でしますが (^^;
出来上がりを想像しながら
ひとりニヤニヤしています。
その前に裁断などありますが、
やっとミシンの前に座れます。
想像していたことが形になっていくのが
嬉しいです。
出来上がったときの達成感は
何時でもいいものです。